この言葉自体には「神秘」や「秘密」「ささやき」という意味があります。 もともとゲルマン民族が使っていた古代文字で、これを使ったルーン占いというのは有名です。
ルーン文字が、歴史に初めて登場するのは紀元1世紀のヨーロッパ北部。 ルーンの文字数は初期には24文字ですが、16、28 、33と増えたり減ったり、北欧や英国でさまざまな異形のバリエーションが作られました。
ルーン文字はもともと「書く」のではなく、木片や石、骨、金属に「彫る」文字でした。
直線で出来ているのはそのためです。
ルーン文字は音価を持つ表音文字(英語のアルファベットのように)ですが、
文字のひとつひとつに深い意味と力が込められた表意文字でもあります。
漢字も同じく表意文字で、そもそも起源の甲骨文字は、亀の甲羅での占いをするために使われていました。
「寿」や「呪」などの漢字は今でもシンボル的に使われ、その名残があります。
ただ漢字と違ってルーン文字は、もう使われていない古代文字です。
それゆえに私たちはルーンに神秘と秘密を感じてしまうのかもしれません。
特にルーン文字はルーンマスター(ルーン文字を読み書きできる者)だけが使う神聖な文字として、石碑に刻まれたり、 占いや魔術の呪文を記すためにも使われてきました。
やがて便利なラテン文字が普及し筆記文字として実用的でなくなったことで、ルーン文字はますます神秘性を高めていきました。
ルーン文字は失われてしまった古代の筆記文字であり、数奇な歴史と魔術的な力で多くの人々を魅了してきた神秘文字なのです。
『はじめてのルーン&パワーストーン組み合わせ入門』から一部抜粋